私が所属する運責管理グループは、原子力発電所運転責任者^※2の資格判定業務を行っています。また、判定業務を通じて運転員が抱える課題を発見し、これを解決するための支援業務も展開しています。
　私は特に運転責任者判定試験の問題作成や運営に携わっています。運転責任者に求められる能力は多岐にわたるとともに、当直チームのリーダーとしての統率力が必要です。このような知識が備わっていることを確認するに相応しい試験問題を作成することが求められています。運転責任者である当直課長を務めていた頃の経験を活用しながら問題の作成に取り組んでいます。
　また、運転責任者資格保有者とのコミュニケーション活動も行っています。再稼働を目指す発電所の方々に、先行稼働している発電所での業務を体感していただく「実機体感研修」などはそうした交流から生まれた研修です。実際に研修を受けた方からは「初めて動いているプラントの熱や音を体感し感動した」「自分も発電所の再稼働に貢献したいという思いを強くした」といった感想を頂いており、私自身も本業務に非常にやりがいを感じています。
　運責管理グループでは仕組みの異なる原子炉を稼働させてきた、発電所出身の運転経験者が自らの経験を基に知恵を出し合い、運転部門の技術力向上を支援する業務を行っています。今後も、事業者間の垣根を超えた情報交換会等様々な活動を展開し、運転員の方々の能力向上に資することができるよう尽力してまいります。