JANSIで活躍中の職員紹介

パフォーマンス向上支援部
運転経験グループ

山田 智弘さん

山田 智弘さん
2013年
北陸電力(株) 入社
2020年~
JANSI運転経験G勤務(出向)
 

国内外の運転経験(OE)情報を管理

私の所属する運転経験Gは、国内外の運転経験(OE)※1 情報等の収集・分析・周知を行うことで、トラブルの未然防止を支援する部署となります。

また、NUCIAという原子力発電所に関するトラブル情報を一元管理するシステムの管理・改修をしています。その他、JANSIがピアレビューを行う際、レビュワーへ当該発電所の分析情報を共有するなど、OE情報分析のエキスパート部隊ともいえる部署です。

私はその中でも「国内OE情報の分析」と「OE関連システムの管理・改修」が主たる業務となります。

「国内OE情報の分析」については、NUCIAで収集したトラブル情報について、原因やそのトラブル情報から得られる教訓等を分析し、事象内容に応じて水平展開の検討が必要か判断します。

また、類似した事象が過去に発生していないか、他発電所でも発生していないか等の観点から調査し、共通の弱点が抽出された場合は「重要度文書※2」の発行を提案します。

「OE関連システムの運用・改修」については、NUCIA等の事業者及びJANSIがOE情報を分析していくためのシステム管理や情報更新の進捗確認、システム改修等を行っています。

※1 … 運転経験:原子力発電所で発生した設備または運用上の不具合の意。OEはOperating Experience の略。

※2 … 重要度文書:国内プラントの安全性に影響を及ぼす可能性があり、再発防止のため事業者に対応を求める必要がある場合に発行する文書。

情報の管理者として様々な問いに対応

OE関連システムの管理者として、事業者や一般の利用者様からの問い合わせに対応している他、上長からの指示で様々な分析に関する対応を行う場合もあります。例えば、「2011年以降の火災事例を抽出してほしい」、「ある設備において過去3年間でどれだけトラブルが発生しているか抽出してほしい」等、様々な観点からの分析指示があり、NUCIAを駆使して抽出します。

OE情報を扱うエキスパートへ

JANSIに来る以前は、主に発電所の運転員として勤務をしてきました。当時はJANSIやNUCIAについて一応の認識はしていたものの、ピアレビューを実施しに来る組織と、その組織が管理するトラブル情報のデータベースといった認識でした。

現在ではJANSIに来て、NUCIA等のシステムはOE情報の収集・分析にとって要となるデータベースだと思っていますし、発行する文書は発電所の運営に役立つものだと感じています。

また、他社のトラブル情報やWANOのSOERを深く学ぶことができるこの部署の仕事は、技術者としての自分を一回り大きく成長させるものだと考えています。

発電所に戻った際、OE情報を活用するエキスパートとして、更なる安全性向上に寄与できるよう自身を磨いていきたいと考えています。