JANSI新卒職員インタビュー

佐野 了さん

*ピアレビュー計画部
運営グループ

佐野 了さん

福井工業大学 工学部 原子力技術応用工学科 出身

2018年度    JANSI入社

2019~2021年度 柏崎刈羽原子力発電所 出向

2022年4月~2023年11月 JANSIピアレビュー計画部勤務

2023年12月~  JANSI技術支援部 技術グループ勤務


*2023年2月現在

 
現在の業務

―現在の所属と、その部署が行っている業務を教えてください。

 ピアレビュー計画部の運営グループに所属しています。運営グループの主な業務は、ピアレビューの運営事務業務です。


―ピアレビューの裏方といった感じですね。その中で、佐野さんの主な業務は何ですか?

私は、ピアレビュー時に随行する調整員と呼ばれる業務をメインとしています。レビュワーの皆様がレビューに集中できるよう、発電所への入構手続きや通訳・翻訳者やホテルの手配、現場観察用資機材の手配等様々な準備をします。将来的には私自身もレビュワーになる計画の中にいるので、こうした業務の中でピアレビュー活動の工程や内容に触れることは、将来に活かされると思います。

また、併せてレビュワーは最新知見やその分野の専門知識を高めるために定期的に勉強会を実施しており、そちらにも積極的に参加しています。


―今後のキャリアフローも踏まえた業務を担当されているのですね。

 
入社の決め手と協会の印象

―佐野さんがJANSIに入社された決め手は何でしたか?

佐野 了さん

大学では原子力を専攻していて、原子力発電所の安全性向上に役立ちたいという想いがありました。就職活動は公務員も含め幅広く検討していたのですが、その最中、大学の教授からJANSIを紹介されたのがきっかけです。自身が入社し、原子力発電所の安全性向上に貢献できる会社はどこかという観点や就活のスケジュール等も含め熟慮した結果、最終的にJANSIを選択しました。

 

―実際に入社してみて、協会の印象はどのように映りましたか?

JANSIの職員はベテランが多く、過去に重要なプロジェクトに携わった方も多く在籍しています。例えば、私は大学である伝熱管の事象の研究をしていたのですが、JANSIにはその伝熱管を設計した人や研究対象としていた事象の報告書を作成した人まで在籍しており、当時の貴重な話を聞くことができました。そういったプロの方々と共に働くことができる環境は技術職として非常に恵まれていると思います。この貴重な経験や技術を受け継ぐ機会を積極的に増やしていければと思っています。

 

―JANSIは全国からベテランが集まっているのですね。若い時から様々な技術や経験談を聞く機会があるのはとても魅力的です。


キャリアフロー

―次は、協会での仕事内容についてお聞きします。入社時から現在までの仕事内容について年度ごとに概要を教えてください。

入社1年目の序盤は、協会内外の研修に参加し、社会人としての基本や原子力の基礎知識について学びました。その後は各部を回りながら具体的な業務内容の説明を受け、一部業務を経験しながら指導を受けました。


2年目からは柏崎刈羽原子力発電所(東京電力ホールディングス(株))に出向しました。出向1年目は、運転員になるために研修生として東京電力の新入社員と一緒に発電所の基礎やルールを学びました。出向2年目からは、運転員として正式配属されました。発電所内の巡視点検や現場操作を行っている『補機操作員』となり、後輩の指導等も含め、現場での業務に従事しました。


―東京のオフィスに戻ってきてからはいかがですか?

5年目となる2022年4月に東京に戻ってきまして現在の仕事をしております。先に述べた主な業務の他に、研修担当として、入社1年目の新卒職員の教育のサポートをしています。


―新卒採用も今年で7年目になりましたね。佐野さんは現在5年目ですが、今後はどのようなキャリアを考えていますか?

佐野 了さん

JANSIでは入社7年目の時点で、いずれかの専門分野の部署に配属されます。そして新卒採用された職員は、将来的にピアレビューの各分野のリーダーまたはピアレビューチーム全体を取りまとめるチームリーダーとなれるよう長期的な育成プログラムに沿って成長していきます。


現在はまだあらゆる分野に進む可能性があるため、広範囲にわたって知識・技能を深めていきたいと思っています。


―出向から戻ってきて2年経つと、遂に自身の専門分野の方向性が決まるのですね。


JANSIで働いて感じたこと

―現在の業務ではどんなやりがいがあるのでしょうか? 

レビュワーの皆さんが現場の観察やインタビューに集中し、良いレビューを行って貰える様、作業環境を整える努力をしたことが、結果として発電所の安全性向上に繋がると考えれば、チームのメンバーとしてそれを目の前で実感することができるため、やりがいと感じることが出来ます。また、レビューチームの一員として様々な発電所へ行くと、自身が出向した原子力発電所と比較して、細かい設備やルールの違いが見えてくるのもとても面白いです。


―出向時の経験が生きているのですね。出向した現場はどんな印象でしたか?

発電所では小さなミスでも、作業の安全に影響が出るほか、近隣住民の皆様を不安にさせてしまうこともあります。そのため、現場では常に緊張感をもって仕事をしています。また、私が出向していた時期は発電所の再稼働日が決定され、その日に向けて所内一体となって努力していました。そこに現場の一員として居られたということが印象に残っています。


―日本の原子力業界の中でも、かなり貴重な経験をすることができたようですね。


私生活について

―私生活では、どのように余暇を過ごしていましたか?

発電所出向時には、大学生の頃からの趣味である登山や温泉巡りをしてリフレッシュしていました。


―発電所の周辺は自然環境がいいことが魅力のひとつですね。

そうですね。移動のために自家用車を保有していたので、周辺の温泉がある山をメインに、多い時には毎週のようにアウトドアを楽しんでいました。


―東京のオフィスに戻ってきてからはどうですか?

東京に戻ってきてからは美術館やコンサート等といった芸術鑑賞を楽しんでいます。時折高尾山に行き、自然の中で余暇を過ごすこともあります。


意気込みとメッセージ

―仕事について様々お聞きしてきました。仕事への意気込みを教えてください。

調整員という立場からピアレビューをより良い形で遂行し、発電所にとって価値のあるピアレビューとなるように今後も頑張りたいです。


―意気込みに対して、今後の目標はありますか?

まずは目の前の調整員業務を一人前にこなせるようになり、レビュワーの勉強も進めていきます。業務を一歩ずつ確実に進めていき、将来色々な選択肢が取れるよう幅広い知識を吸収したいです。

佐野 了さん

―最後に、就活生へ向けてメッセージをお願いします!

JANSIは日本全国の原子力発電所と関わる珍しい組織です。原子力産業界が一体となって行う、自主的安全性向上活動に共感し、興味を持った方は、世界最高水準の安全性追求の旅に、一緒にチャレンジしてみませんか?


―インタビューは以上となります。ありがとうございました!