活動実績等

PRA用パラメータ専門家会議 第3回議事概要

日時 平成26年5月28日(水)10時00分 ~ 11時30分
場所 原子力安全推進協会 13階 第1,2会議室

出席者(順不同 敬称略)

委員 笠井主査(秋田県立大学)、高田副主査(大阪大学)、牟田委員(東京都市大学)、
栗坂委員(JAEA)、吉田委員(電中研)、喜多(東京、松尾委員代理)、
成宮委員(関西)、 岩谷委員(中部)、藤井委員(東芝)、曽根田委員(日立GE)、
黒岩委員(三菱)、 丹野(TEPSYS、佐藤委員代理)、門田(NEL、倉本委員代理)
常時参加者 西野(JAEA)、曽我(電中研)、鳴戸(NESI)、根岸(GIS)、山岡(東芝)
事務局 橋本幹事、佐竹、鎌田(原安進)

議事概要

  1. 前回議事録の確認
  2.   
  3. 機器故障率の推定手法に関する解決策の検討
    常時参加者より、機器故障率の推定手法に関する解決策の検討について説明した。
    概要は以下のとおり。
    • 各事前分布についてWBICによる比較、シミュレーションによる検証を実施。
    • WBICにより確率モデルと事前分布の組み合わせが真の分布にどれだけ近いかを検証でき、本検討では共役事前分布が最も良い結果を得た。
    • Brute-force simulationにより観測データを再現しうるσとμの組み合わせを検証し、本検討では一様分布は実際の分布が大きくずれていた。
    • 階層ベイズから得たσとμを基に実故障件数と観測件数を算出し、故障件数の推定値が観測結果と一致するかシミュレーションし、本検討では共役事前分布はほぼ再現できており、Half-Cauchy+正規分布は保守的な結果、26ヵ年手法は大幅にずれていた。
    • WAICを用いた交差検定により、本検討では共役事前分布とHalf-Cauchy+正規分布について良い結果を得た。
    • 今後、事前分布を共役事前分布、Half-Cauchy分布に絞り、事前分布のパラメータの計算方法(経験ベイズ法、米国データを用いた事前分布)を決め、複数機器による事前分布の結果の比較を実施する。

  4. 共通原因故障パラメータの推定手法に関する解決策の検討
    委員より、共通原因故障パラメータの推定手法に関する解決策の検討について説明した。
    概要は以下のとおり。
    • 国内評価値が大きい理由は故障絶対数が米国に比べて少ないため、CCFの割合が相対的に大きくなっていると考えられ、米国の値を事前分布として、国内データでベイズ更新を実施し、インパクトベクトルの精査により複数機故障件数が小さくなればCCFの割合も小さくなる。
    • CCFパラメータの不確かさをPRAに如何に反映させるか、必要であればCCFパラメータに不確かさを考慮した場合の影響評価を実施する。(今回対象外)
    • 米国値を事前分布としてベイズ更新を実施すると、概ね米国値と同じオーダーとなり、国内データを用いてCCF割合が大きくなる影響は緩和されることを確認した。
    • ベイズ更新により、CCF件数が少ない場合にも対応可能である。
      
  5. 今後のスケジュール
    事務局より、今後のスケジュール、次回議題案について説明し、第4回PRA用パラメータ専門家会議を6月25日(水)に開催することとした。

以上