活動実績等

第34回体験型安全文化管理者セミナーを開催

2023年9月27日(水)、28日(木)の2日間にかけて、JR東日本総合研修センター(福島県白河市)において、標記セミナーを開催しました。

◆【鉄道の基礎知識】

安全とは何か、人間の特性、鉄道の特性と安全の仕組み、安全確保のためにJR東日本における第一線社員への教育内容について受講しました。特に、定時運転よりも「安全」が優先であるという安全第一の意義、基本動作を愚直に実行することの効用、「おかしいと思ったら列車を止める」等、業種は異なっても安全を追求する強い思いは変わらず、原子力安全の向上に役立つヒントが多数ありました。

◆【基本動作訓練】

整列、点呼、指差喚呼(呼称)など発声を含めた基本動作を体験しました。事前に基本動作の意義を理解した上での訓練であり、繰り返し行うことで、大きな声で機敏な動きが出来ていました。
(雨天のため体育館で行いました)

◆【ホーム設備・踏切設備演習】

実習用の踏切やホームにおいて、非常停止ボタンを実際に押してその意味を理解したり、約40kgのダミー人形を使ったホームからの転落者救護訓練で救護の難しさを体感しました。また、列車停止演習では、大きな声で「止まれ!止まれ!」と叫びながら、手旗で大きな弧を描き、緊張感をもって、周囲を巻き込んで早く列車に異常を気付いてもらう動作を体験しました。

◆【事故の歴史展示館】

過去の痛ましい事故の凄惨さや社会的な影響の大きさを学び、事故から得られた教訓や対策とともに、安全は自ら築くことの重要性を理解しました。また、事故対策は個人の責任を追求するのではなく、事故の背景や原因を検証し、全員がその情報を共有し、再発防止に取り組むことの必要性も理解しました。

◆【在来線シミュレータ】

実際に電車の運転士養成で使用しているシミュレータを体験し、運転操縦のポイントを学びました。日頃何気なく停車位置に止まった電車に乗降していましたが、発車してから駅に到着するまでに、幾つものチェックや確認が行われていることを体感しました。信号確認、ブレーキ操作など電車を安全に操縦することの難しさを体験しました。

◆【安全セミナー】

ヒューマンエラーを起こさないようにするために、人間の特性を知り、陥りやすいエラーについて学びました。「人間はエラーをするものだ」という前提に立つことが大事であること、そして、「どうして安全問題に取り組むか」について、原点に戻って考える機会を得ました。最後に、受講者が研修から得た気づきや行動目標に等について講師と意見交換を行いました。

<アンケート>

セミナー後のアンケートでは、次のようなご意見・ご感想をいただきました。

速やかな報告は、自分自身を守ることに繋がることを職場に伝えていきたい。

ルールは過去の教訓を元にできていて、ルールが決められた背景について深掘るべきという気づきを得た。ルールを深掘りすることによって、改善すべきところが見えてくるので、ルールは常に見直す必要があると感じた。

「分かってくれたはず」は幻想で、目配り・気配りが大事との気づきを得ました。

行動訓練はとても良い体験であった。初めて経験することでも短時間で結果が出て、やる気に繋がることを実感した。

事務屋でも日常業務に内在するリスクに対応できるよう、研修の成果を生かし、同僚や部下を指導していきたい。

講義は、講師が一方的にしゃべるのではなく、具体例を交えて研修生と会話しながら進められたので、理解が深まった。

この研修は、「(株)JR東日本パーソネルサービス」殿にご協力を頂いて実施しております。


以上