活動実績等

関西電力株式会社 原子力事業本部にて
第206回安全キャラバンを実施

 2026(令和8)年9月8日、9日に、関西電力株式会社 原子力事業本部において、第206回安全キャラバンとして、安全文化アセスメントワークショップを行いました。
 原子力事業本部および各発電所等から、16名の方にご参加いただきました。

1.講義

 原子力安全推進協会安全基盤部安全文化グループ参与 越前正浩 が安全文化、安全文化アセスメントの基本的知識に関する講義を行いました。

(1)安全に寄与する組織文化 本当の意味とは
 安全文化とは「安全のための特別な文化」ではなく、組織文化全体が安全にどう影響するかを示す概念である。
 重大事故の背景には、個人のミスよりも情報共有不足や意思決定不全など組織的要因が存在する。
 安全確保には、組織全体の学習力・対話力・パフォーマンス向上を通じた継続的な自己修正能力が不可欠である。




(2)安全文化のアセスメントとは
 安全文化アセスメントは事故防止だけでなく、組織全体のパフォーマンス向上を目的とする。
 表面的な事象ではなく、その背景にある組織の仕組みや意思決定の理由を分析することが重要である。
 インタビューや観察など複数の情報源を活用し、組織の実態をストーリーとして理解する。
 安全文化の本質は組織の学習能力にあり、アセスメントはその向上を支援する活動である。

(3)システミックな安全文化アセスメントのための視覚的クラスター分析(VCA)
 安全文化アセスメントは採点や評価ではなく、組織の実態理解と改善を目的とする。
 インタビュー等の定性的データから行動の背景や理由を読み解くことが重要である。
 個別の発言を整理・統合し、組織全体を説明するストーリーや構造として理解する。
 安全文化の要素は単純な強弱ではなく、組織全体の中での機能や相互作用を見る必要がある。
 最終的な目的は組織の学習能力を高め、継続的なパフォーマンス向上につなげることである。



2.演習

 原子力安全推進協会安全基盤部安全文化グループ深野琢也GLおよび越前正浩参与がファシリテータとなり、模擬データを使ってのアセスメント分析(例)演習を行いました。

(1)発話データの解釈と要約・圧縮演習
・模擬の発話データを解釈して、17文字程度に要約・圧縮した。(一次キーワードの作成)

(2)組織文化評価の記述演習
・参加者を二つの班に分け、演習用に要約・圧縮して作成した模擬データをtraitsごとに分類するとともに、グループ分けして各グループの意味を短文(二次キーワード)にまとめた。
・作成した二次キーワード相互の関連性などを考慮して模擬データに示された組織の現状を説明するマップを描くとともに、その意味する「組織の現状」を記述した。
・作成されたマップおよび記述された「組織の現状」を発表するとともに、参加者およびファシリテータを含めて質疑、議論を行った。



 ご参加いただいた皆様からは、以下のような感想をいただきました。
・新たな知識として十分な内容だと思った
・演習時に詳しく解説していただけたのが良かった
・手を動かしながら具体的に考えることができ、フィードバックも詳しくコメントしていただいた
・評価のポイントが理解できた
・自社で行う安全文化評価の支援に直接役立つと思う
・データを使った評価を行い、十分議論することで理解が深まった

以上