平成30年9月26日、熊本県玉名郡長洲町の日立造船(株)有明工場において、第173回安全キャラバンを実施し、安全講演会とグループワークを行いました。
◆企業や事業所における安全管理や組織運営の状態を健全な水準で維持するためには、一人ひとりが日々どのような思いで業務に従事しているか、正確に理解する必要がある。このような要求に応えるために、インタビューを通じた組織診断を行い、現場の実態を認識し、改善へつなげる手法を紹介する。
◆原子力業界ではJANSIの安全文化アセスメントが代表的な取組みであるが、石油化学の業界では、第三者組織としての保安力向上センターがグループインタビューを基本とした組織診断インタビューによる安全文化評価を展開している。ここでは、コンサルタントや研究者、企業OBが中心となってインタビューチームを構成し、対象となる組織に対しては職位の勾配がないようにグループ分けに配慮し、率直な意見が引き出せるような工夫をしている。
◆これまで実施した組織診断インタビューの中で、共通的に出てくる組織の問題として、まず表面的にあらわれてくるのが「基本行動に従わない」「手順書を使わない」「安易に禁止する」「リスク低減のPDCAが回らない」「現場に出ない」「作業負荷が高い」「操業が安定しない」といった問題である。さらにその背景には「人が育たない」「人事戦略がない」「自分たちで決められない」「当事者意識が薄い」「全体が見えない」といった組織的な問題が存在する。
◆これらの問題の改善に向けた基本的な考え方として「行動の意味を理解する」「人に合わせて仕事を組み立てる」「操業に集中できる環境をつくる」「目標を高く据える」という4点を、共通指針として提示したい。これまでは設備の予防保全の部分に力を入れてこられたと思うが、これからは管理面まで踏み込んで、組織の予防保全を実施していくことが非常に重要なのではないかと感じている。
との貴重なお話をいただきました。
●管理者向けの内容だと感じたが、管理できる範囲の改善に役に立つ内容だった。
●講演会で紹介頂いている事例が当社も当てはまるということが多く、業務を見直すことが必要ではないかと考える良い機会となりました。
●管理職のあるべき姿、および職場のあるべき姿について考えさせられて、とても良い講演だった。
などのご意見・ご感想をいただきました。
●ヒューマンエラー防止についてグループ討議を行い、具体的な対策が理解できた。
●グループワークの流れをもう少し具体例を挙げてあれば尚良かったと思います。
などのご意見・感想をいただきました。
以上