平成30年8月27日、茨城県那珂郡東海村の三菱原子燃料株式会社 東海工場において、第172回安全キャラバンを実施し、安全講演会と安全情報交換会を行いました。
◆電力業界、医療現場、航空業界など、どのような業界においても、社会に約束したサービスを安定的に提供し続けることが重要であり、そのためには安全を徹底的に追求することが必要である。安定したサービス提供を阻害させる要因には、ヒューマンファクター、機器故障、悪意ある第三者等があり、企業においては、それら安全阻害要因を常に把握・先取りし手を打っていくことが必要である。
◆いかに人が専門的な知識やスキルを持っていても、仕事をする際にはエラーが生じえる。そこでエラーを撲滅するための仕組みや手続きをつくり、それに従い実践していくことが必要。一方で、様々な安全阻害要因はいつ何時生じえるかは分からない。そこで、それらへの気づきや、適切なコミュニケーションで状況を共有すること、対応することが必要になる。いわば現場力で乗り切るということである。
◆ヒューマンエラーが起こらないようにするためには、業務環境において「やりにくい」ものを見つけ改善すること、手順やマニュアルを整備し周知徹底することが必要である。また、マニュアルを定めても守られない場合には「知らない」「できない」「やる気がない」の3つの可能性があり、これらの壁を打破する対策をとることも必要である。
◆現場力ということは、まずは作業スタッフの気づき力を向上することが必要。気づいたのなら、適切なコミュニケーションで、それを共有することがポイントになる。そうした気づきやコミュニケーションのスキルを高める対応をとる必要がある。
◆繁忙、疲れ、職場の悪い雰囲気といった黒幕が存在していると、エラーは多発し、現場力も発揮されないことがある。黒幕に対しては現場で対処できない場合も多い。トップや管理者が、現場に無理をさせていないか、目配りをする必要がある。
との貴重なお話をいただきました。
講演会の終了にあたり、ニュークリア・デベロップメント(株) 取締役社長 山内 純一 様から、
「貴重なご講演をいただきましてありがとうございました。本日先生からいただいたお話の中には、我々の活動にとって必要な情報が色々とちりばめられており、今回の講演内容を社内に持ち帰り、我々の活動に反映できることは是非取り入れていきたいと思っております。特に、先ほどお話しがありましたが「にくい」の活動も、普段の活動を、少し見方を変えて実施することで、社員の意見を吸い上げやすくなるなど、有効なものになると思っております。今後ともどうかご支援のほど、よろしくお願いいたします。」
との謝辞をいただきました。
●非常に面白く聞けたのでもう少し長くても良かったと思う。
●「~にくい」をなくす活動は是非社内展開したいと思う。
●次回は現場の人を対象に講演をして頂けると有難い。
などのご意見・ご感想をいただきました。
以上