活動実績等

運転責任者運営委員会 第34回議事概要

    
日時 令和5年3月24日(金) 13時30分 ~ 15時45分
場所 原子力安全推進協会13階 第2会議室

出席者(敬称略 順不同)

委員 北村正晴(テムス研究所),杉本 純(元京都大学教授),
月川哲雄(グローバルテクノ),小松泰樹(NTC),豊住健司(JANSI)
事務局 原安進 平岡勇一郎,坂元祐二,遠藤英由,高 恭彦,土田哲夫,伊藤俊彦,
西端利和,宝玉 章,神 孝喜

議題

     
  1. 前回議事録の確認(報告)
  2. 令和4年度 運転責任者筆記/口答試験の結果について(報告)
  3. 令和4年度 シミュレータ訓練機関審査結果について(定期審査)(報告)
  4. 令和5年度 運転責任者判定計画及びシミュレータ訓練機関審査計画について(報告)
  5. 筆記/口答試験委員,講習講師及び試験問題委員の委嘱状況について(報告)
  6. 令和4年度第3回運責筆記試験問題の一部に正解の無い問題を出題した件について(報告)
  7. その他 (報告)
    ・令和4年度 運転責任者合格証保有者と学識経験者とのコミュニケーション活動について
    ・運転員実機体感研修の再開について
    ・原子力発電所女性運転員意見交換会(トライアル)について

議事

  1. 定足数の確認
     会議定足数を満足し,運営委員会が成立することを確認した。

  2. 前回議事録の確認
     前回議事録が了承された。

  3. 令和4年度 運転責任者筆記/口答試験の結果について
    事務局より説明し,内容について確認された。主な質疑は以下のとおり。

    • 事)令和4年度は筆記試験と口答試験の平均点はともに,炉型による差が殆どなく,例年並みの結果であった。口答試験の裁量点について,オブザーブしていただいた委員から採点のバラツキがなかったとのご意見をいただいている。
    • 委)了解した。事務局の対応が適切であったと評価できる。
    • 委)口答試験の準備に関する事業者へのフィードバックは,個々の受験者レベルについて行っているのか。
    • 事)個々の受験者レベルでは行っていない。各回毎に口答試験委員のご意見をまとめて,事業者へフィードバックしている。
    • 委)口答試験の成績の悪い受験者は,一般的な内容を暗記した様な回答となっているのか。
    • 事)回答の幅が狭く,自分の言葉で回答できていないケースが多い。第4回は対面で実施したこともあり,回答を整理せずに直ぐ答えてしまう受験者がいた。成績は受験者の個体差によるものと考えている。
    • 委)リモートと対面では緊張の度合いが異なると思うが,回答に影響が出るようでは運転責任者としては困る。
    • 事)その通り。受験者には幅広い観点から体系的に整理された回答が求めていることを引続き伝えていく。
    • 委)了解した。

    • 委)統督の講習課題で問い方を工夫したことにより「初めてこちらの聞きたいことに受講者が答えてくれた」という講師のご意見は,講師の出題の意図を伝える良好事例として参考になる。
      「求める回答ができていない」だけではなく,問い方はどうなのか講師が考えることも大切。
    • 事)参考事例として紹介していきたい。

  4. 令和4年度 シミュレータ訓練機関審査結果について(定期審査)
     事務局より説明し,内容について確認された。

  5. 令和5年度 運転責任者判定計画及びシミュレータ訓練機関審査計画について
     事務局より説明し,内容について確認された。

  6. 筆記/口答試験委員,講習講師及び試験問題委員の委嘱状況について
     事務局より説明し,内容について確認された。

  7. 令和4年度第3回運責筆記試験問題の一部に正解の無い問題を出題した件について
     事務局より,発生の経緯や対策及び今後の進め方(不適合のグレード分け)について説明し,
    内容について確認された。主な質疑は以下のとおり。

    • 委)試験問題のレビューフローを見直すのは当然の事だが,試験委員にしっかり確認してもらうことが重要。
    • 事)事務局も試験委員がレビューして見直したという安心感もあり,注意が行き届かなかった。
      しっかりレビューすることが最も重要だと認識している。
    • 委)今回の事例はチェックシートの罠であるといえる。単にチェックしたかではなく,問題を変更した趣旨を理解して,何をチェックするかが重要であり,再発防止には切り口を変えたチェックも必要。
    • 事)チェックシートを使用したから大丈夫という意識(罠)で誤りに気づけなかったとしても,チェックの機会を増やすことにより,レビューの精度を上げるのが今回の対策であり,新規の問題であっても重要な変更に該当するものはフローに従いチェックするという別の視点を取り入れた対策と考えている。
    • 委)了解した。

    • 事)軽微な事象を含めて不適合処理することにより,運転責任者の合否判定に対して不要な疑義が生じることのないように,事象によりグレード分けする案に至った。グレード分けにより軽微な事象を不適合として扱わない場合でも,実際には改善活動を行うことになるため,これまでと変わりなく対応することになる。この考え方については諮問委員会,試験問題委員会で説明し,ご理解いただいたが,諮問委員からは,不適合をネガティブに捉えず,改善の良い機会と捉えれば良いというご意見もいただいた。
    • 委)不適合の判断として,判定結果に影響無に加え,再発の可能性という要素を加えてはどうか。
    • 事)再発の可能性を否定することは難しいと考える。
    • 委)残念ながら対策をすり抜けるところにヒューマンエラーの怖さがある。3Hの怖さを再認識してしっかり確認することが重要。
    • 委)飛行機の操縦前のチェックの様に,チェックの重要性を理解し,一つ一つ真剣に確認することを大切にしてほしい。
    • 事)了解した。
    • 委)グレード分けの考え方について理解した。
    • 委)負の事例をプラスに展開してこそ意味がある。形式的なチェックにならないようにしっかりと対応していただきたい。
    • 事)了解した。

  8. その他
     事務局より,以下の活動について説明し,内容について確認された。
     ・令和4年度 運転責任者合格証保有者と学識経験者とのコミュニケーション活動について
     ・運転員実機体感研修の再開について
     ・原子力発電所女性運転員意見交換会(トライアル)について


以上