HOME
>
活動実績等
>
運転責任者運営委員会実績
>
第20回議事概要
運転責任者運営委員会 第20回議事概要
日時
平成27年10月13日(火) 13時30分 ~ 16時30分
場所
原子力安全推進協会 第5会議室
出席者(敬称略 順不同)
委員
北村委員長,島津委員,月川委員, 後藤委員,小松委員,熊谷(尾野委員の代理)
事務局 原安進
中川敦之,坂元祐二,小暮雄三,千葉修,遠藤英由,西端利和,中村正明
議題
前回議事録の確認
平成27年度通常運責 第1・2回 運転責任者筆記/口答試験の結果について
平成27年度1F運責 第1・2回 運転責任者筆記/口答試験の結果について
発電所訪問による運転責任者合格証保有者とのコミュニケーションについて
電力合否判定規程再申請に伴う対応について
イ項-7(アクシデントマネジメント)筆記試験問題の取入れについて
1F運責試験 筆記二項試験における採点方法について
口答試験の出題方法,採点方法の改善(案)について
新規公表問題の公表時の識別周知について
議事
定足数の確認
会議定足数を満足し、運営委員会が成立することを確認した。
前回議事録の確認
前回議事録が了承された。
平成27年度通常運責 第1・2回 運転責任者筆記/口答試験の結果について
事務局より説明し,内容について確認された。
1)通常運転責任者
[主な意見]
24頁の「筆記試験と口答試験の相関図」,26頁の「筆記口答試験と実技試験の相関図」は,平成21年度からの累積データを使用しているが,状況が変わっているので今後は新しいデータに絞って評価してはどうか。年度はお任せする。
⇒拝承しました。次回より評価年度を見直します。
半数以上が誤解答した問題,31頁のハ-19②について,「チャンネル流量振動防止のために,2相流の入口部にオリフィスを設けている。」は正解となっているが,技術的な話として,BWRではボイリングバウンダリーは下からある程度上がったところにあり,オリフィス入口部は単相流ではないか。「2相流」を「冷却水」又は「冷却材」と表現した方が良いのではないか。
⇒問題の意図は,2相流となる前の位置を指しており,問題としては成立しています。但し,誤解を招かないよう表現について試験問題作成WGにおいて検討します。
33頁ハ-10の問題について,①~⑤のうち3つの組合せ問題となっているが,①がa,b,cにあり,①が誤りと分かれば正解がdと分かってしまう。正解選択肢と誤選択肢のバランスを考慮すること。
⇒試験問題作成WGにおいて検討します。
イ-13問題文中のSGTLのLは何を意味しているのか。
⇒Lはリークを意味している。
リークとラプチャーの区別は明確になっているか。
⇒安全注入が作動するものと,通常の充てん注入で対応できるものとで区別している。運転員が使用する所則において,そのように区別されている。
イ-13の問題は,「試験委員の確認を得たもの」と記載されてるが,試験委員とは筆記/口答試験委員のことか。
⇒筆記/口答試験委員のことである。試験問題の最終的な確認者となっている。イ-13の問題は重要な変更を加えた問題である。今回の反省として,今後,出題時には重要な変更を加えた問題についてプラントユニークな部分がないか確認し,再発防止を図っていく。
2)福島第一運転責任者
[主な意見]
口答試験に対する意見のうち,「受験者に対して」はどのように伝えられているのか。
⇒試験結果の通知と合わせて試験委員の意見として,受験者が所属する会社に伝えている。
現場は忙しいし,不定形の作業が多くて大変であると思う。その事情はよくわかる。しかし、現場に起こる問題に対応することで精一杯になっているのであれば困る。労働災害も続けて起こっている。安全文化についてはスローガンとして言ってはいるが,仕事に振り回されて疲れきっている雰囲気が懸念される。安全文化が忙しさに追われているうちにお題目にならないようにしてもらいたい。
⇒福島第一も運転責任者合格証保有者とのコミュニケーションを行う対象となっているので,できるだけ早い機会に発電所を訪れて運責判定に係る状況を伝えて行きたい。
発電所訪問による運転責任者合格証保有者とのコミュニケーションについて
事務局より説明し,内容について確認された。
1)通常運転責任者
[主な意見]
学会などでの講演の話として,実機を運転したことのない者の割合が増えてきていることが報告され,心配されていた方がおられた。その方との対話の中で、運転経験がない者の割合が2割り・3割りになっているなどプラント側の実情を話すとともに、火力プラントなどでの実習を行っていることなど,コミュニケーションで得た情報を紹介し,大変役にたった。
運転責任者を管理する立場,会社側との意見交換は行っているのか。会社側が運責にどのような期待を持っているかなどの意見を聞いているか。
⇒発電所での意見交換は,初めに会社幹部と行い,その後に運責合格書保有者と,また,運責合格書保有者との意見交換の情報を持って会社幹部と意見交換を行っている。
経営側が運責に対して期待していることに対して答えられているのか。その観点で,試験問題の質・内容として答えられているのか。
⇒運転責任者に対する要求事項は,各社持っておられ話は聞いている。我々は,経営側が当直に対して関心をもって対応されていることを確認することで要求に答えられていると判断している。
ある発電所では,発電所長が頻繁に現場にこられ,モチベーションアップに繋がっているという話を伺っている。
ある発電所では,訓練内容を充実させたいと考えるが,ノルマ的な訓練が多く,新しいチャレンジが行い難いとの意見を聞き,過去の事例を参考に訓練メニューを見直ししてはどうかとお伝えした。
⇒そのようなご意見もその旨伝えて行きたい。
⇒試験問題委員会において,資料の「発電所への要望事項」に,重責を担う当直課長から処遇改善希望の意見があることを紹介したら,是非記載し,記録として残すことを提案され,資料に反映した。
電力合否判定規程再申請に伴う対応について
事務局より説明し,内容について確認された。
イ項-7(アクシデントマネジメント)筆記試験問題の取入れについて
事務局より説明し,内容について確認された。
1F運責試験 筆記二項試験における採点方法について
事務局より説明し,内容について確認された。
[主な意見]
重要キーワードの選定は,採点に影響を与えるデリケートな問題である。83頁を例にとると,重要キーワード2つ「環境に放射能を放出させない」「過剰被爆させない」としているが,次の「説明責任を全う」も場合によっては重要キーワードとなる。そのような議論となることも考えられることから,選定に当たって根拠を明確に説明ができなければいけない。試験委員は形式的にパターンを当てはめるのではなく,自分なりの配慮が必要である。そのことを試験委員に周知しもらいたい。
⇒試験委員に周知します。
⇒回答用紙には試験委員のコメント欄を設けているので,試験委員の採点時のコメント等必要により記述してもらい,記録として残すようにしている。採点の考え方が継続されることが重要と考えている。
口答試験の出題方法,採点方法の改善(案)について
事務局より説明し,内容について確認された。
[主な意見]
基本はキーワードではなく試験委員の判断によるが,それがあまり強くなりすぎると標準的な考え方が試験委員個人の考え方に従属的になってしまうことも考えられるが,この場合はどの様に対処するのか。(試験委員の力量評価を行っていることが大前提ではあるが。)
⇒採点時には試験委員3名により協議を行っており,異論があればそこでご意見としていただけるものと考えている。試験委員の合議制で成立している。以上のように,今回は裁量の点数を増やしたが,従来から大幅に変更になるものではない。
新規公表問題の公表時の識別周知について
事務局より説明し,内容について確認された。
[主な意見]
公表問題バンクの試験問題の内容と,ホームページに公表された試験問題は同じ内容か。
⇒公表問題バンクの試験問題には,備考欄に問題の解説が記されているが,ホームページに公表された試験問題は問題部分と解答である。備考欄は公表していない。
試験の目的として,合格者数を増やしたいのか,ありのままの姿を見たいのか,それによって事前に情報を流す目的が変わるのではないか。新しく法改正された問題などを,周知徹底させたいのであれば,そこを勉強することにより全体のレベルアップに繋がると考えるが。それについて,何を狙っているのか。
⇒1つは,判定機関として出題する問題の範囲を明確にする必要がある。それについて勉強してもらう。それにより知識レベルを上げている。そこに狙いがある。合格者数を増やしたいという考えはもっていない。
新しい法改正などがあれば,そこを重点的に勉強してもらうことが必要である。それは理解されると考える。
以上
〒108-0014
東京都港区芝5丁目36番7号
三田ベルジュビル14階
TEL/03-5418-9312
FAX/03-5440-3606