活動実績等

中部電力株式会社 浜岡原子力発電所にて
第184回安全キャラバンを実施

2021(令和3)年10月12日、中部電力株式会社 浜岡原子力発電所において、第184回安全キャラバン(安全講演会)をおこないました。

1.安全講演会

この講演会には、浜岡原子力発電所から138名(内95名がWebによる参加)が出席され、終始熱心に聴講されました。

講演では
原子力安全推進協会 安全基盤部 安全文化G 部長 前田典幸より、「職場における安全文化醸成とアセスメントについて」と題して、安全や文化の基本的な考え方を紹介したのち、安全文化醸成や安全文化評価を実践するための枠組みとポイントについて、当該組織の実例も踏まえながら、理解を深めていただけるように講演を行いました。

講演の骨子は以下の通りです。
  • 組織の目標を達成するには安全なくしてなしえない。近年は、組織要因というものも注目するようになっているが、組織要因の中でも特に安全文化の重要性が指摘されることが多くなっている。
  • 従来から原子力に限らず、安全文化を取り入れた組織では、どちらかというと安全を単に安全文化という言い方に置き換えた活動でしかなく、安全と安全文化の違いも理解されないままに取り組まれているケースがよく見受けられる。
  • 何のために安全文化を持ち出したのかを正しく理解、認識して取り組むことがまず必要である。また、安全文化醸成には組織や個人の姿勢・態度が重要であることは言うまでもないが、リスクを見つけて低減するための継続的な優れたマネジメントとリーダーシップが安全文化を醸成する。それを実効的に進めていくためには目標としている姿との文化的キャップを見つけ、それを改善するための「新しい目標」を立てることである。
  • そのために、文化評価では、今の組織文化が安全にどのような影響を及ばしているかを考察し、必要な改善、PDCAのCheckからActionをしっかり考えることが非常に重要である。
  • <主な内容>
     1. 安全とは何か
     2. 文化とは何か
     3. 安全文化醸成の考え方(枠組みと取り組み)
     4. 安全文化の評価の考え方とポイント

講演終了後、浜岡原子力発電所長 吉田 博 様から、
「安全文化のアセスに関連して、我々の実際の実績等を示していただきながら、良いアドバイスをいただいたと思います。」というご講評もいただきました。

講演会終了後のアンケートでは

「安全文化醸成」とひとくくりにした単語を安全、文化、醸成、評価と切り分け、それぞれの側面から解説いただいたことにより、安全文化醸成に対する理解が深まった。
安全文化醸成について再認識する良い機会となった。日々の業務が安全文化に直結することを意識し、安全文化醸成に努めていきたい。
業務評価と文化評価の根本的な違いについて、わかりやすく整理・説明いただけたため、大変勉強になった。
などのご意見・ご感想をいただきました。

[ 講師 JANSI 前田典幸 ]

[ 安全講演会の状況 ]

以上