活動実績等

三菱電機(株)受配電システム製作所にて第164回安全キャラバンを実施

平成29年2月20日、香川県丸亀市の三菱電機(株)受配電システム製作所において、第164回安全キャラバンを実施し、安全講演会と安全情報交換会を行いました。

1.安全講演会

香川県丸亀市の三菱電機(株) 受配電システム製作所の社員等67名が出席されました。

講演会の冒頭、受配電システム製作所長の 越智 与志夫 様から、

「“ご安全に” “ご安全に”と申し上げたが、“すべてのうえで安全が第一”という意味で、このような集まりのときには、我々の製作所はまず「ご安全に」という言葉を発している。 受配電システム製作所は、名前の通り、電力を受けて配電していく機器を製造している。この事業所の従業員は、原子力に関わらず、ここで何かトラブルがあった場合は社会に多大な影響を与えてしまうということを理解しており、製品の安全性と信頼性を第一に考えて働いている。とくに、原子力に関わる者として、設備を作って納めたり、現場の保守をしたりする中でも、社会への影響が大きいという意識を持って活動している。 今後、新規制基準対応の設備の工事等も多くなるので、今回お出でいただいて、非常に良い機会だと思う。今日1日、我々が常に感じている安全・安心という点において、さらに意識をあげるために、有効に時間を使っていただきたい。 実は、私は最近まで原子力の設備の現場を見たことがなかったが、先日たまたま行く機会があった。非常に大変な現場だということを痛感し、機能が失われるとどういうことになるか、ということを目の当りにした。 従業員の皆さまには、今日を機会に今一度、認識を新たにしていただきたいと思う。また、このような機会が初めてという従業員は忌憚のない意見交換を含め、原子力の安全・安心とは何かということをしっかりと考えていただきたい。」

とのご挨拶をいただきました。

ご挨拶の後、(株)ジェック 専務取締役 越膳 哲哉 様から「『常に問いかける姿勢』を考える」と題してご講演いただきました。


講演では、

◆人はミスを犯すものである。ミスを生み出す原因は行動理論(先入観・思い込み・固定観念)にあります。人が経験する中で作られた先入観・思い込み・固定観念が判断に影響を与えて、行動選択にも影響を与えます。また、日々の仕事や作業を続けていると慣れてしまい、問いかける姿勢が失われて油断が生まれ、ミスをしてしまう。このミスの発生確率を抑えるためには、「常に問いかける姿勢」を維持することが大切である。問いかける姿勢とは、本当にこれで良いのか?と自問自答することである。この「常に問いかける姿勢」を維持するために不可欠なものが2つある。
◆1つ目は、常に一段高い「あるべき姿」を掲げて共通目標にするということである。何が大事なのか、何が重要なのかということを明確にしてきちんと理解して、組織の中で相互に指摘し合える環境を作ることが大切である。そして、その目標が当たり前になって油断を生まないために、常に新たな「あるべき姿」を作り出し続ける必要がある。今の自分や組織が、もう少し頑張れば達成できる目標を設定して、達成することを繰り返す中で、「常に問いかける姿勢」を維持することができる。
◆2つ目は、自分のミスの傾向を定期的にチェックすることである。ミスには4つのタイプがある。1つ目は、外から情報を取り入れる時点で間違っている「入力ミス」である。2つ目は、選択した行動が間違っている「動作ミス」である。3つ目は、記憶しているものが間違っている、または書き換えられている「記憶ミス」である。4つ目は、状況判断が間違っている「判断ミス」である。人によって、ものを覚えられないタイプや間違った判断をしやすいタイプなど、様々なタイプがある。自分がどのようなミスをしやすいのか、ミスを無くすためにどうすればいいのか、ということを日々意識して、ミスを防ぐ工夫を実践することが大切である。
◆コミュニケーションの中でもミスが生まれることがある。日々の仕事をする中で、「このくらいは分かっているだろう」「あれはできるだろう」「この前教えたから大丈夫だろう」などと、部下や後輩に対して思うことも、先入観や思い込みかもしれない。「きちんと伝わっているかな」「きちんと分かっているかな」「この前教えたけど大丈夫かな」と、コミュニケーションの難しさも意識しつつ、自分にも周りにも常に問いかけることが大切である。

との貴重なお話をいただきました。

講演会終了後のアンケートでは、

「常に問いかける姿勢」について考え直す良いきっかけ(時間)になり良かった。今後も継続して、職場で改善していきたい。
本日の講演を拝聴させていただき、日頃の部下、上司のコミュニケーションを行う際、誤解がないか問いかける、確認する姿勢が重要だと気付かされました。
ミスをタイプ分けして講演いただき、普段の自身のミスのタイプを整理しながらワークを進めることができ、業務を振り返る良い機会となりました。
常に問いかける姿勢を取り入れて、ミスを減らしていきたいと思います。まずは、一段高い目標を設定したいと思います。
今回講演いただいた内容について自分の職場に展開できるよう努力したいと思います。

などのご意見・ご感想をいただきました。


2.安全情報交換会

安全情報交換会では、「原子力における技術伝承」 をテーマに、受配電システム製作所の管理職、中堅社員と(株)ジェック 専務取締役 越膳 哲哉 様を交え、受配電システム製作所の「技術伝承」に係わる課題解決向けた意見交換を行いました。






以上