活動実績等

中部電力㈱浜岡原子力発電所にて第140回安全キャラバンを実施

 平成25年11月22日、中部電力株式会社浜岡原子力発電所において、第140回安全キャラバンを実施し、安全講演会と安全情報交換会を行いました。

1.安全講演会

浜岡原子力発電所に従事する中部電力及び協力会社の方々の62名が出席されました。

 講演会の冒頭、品質保証G.主幹の釘本三男様より

「本講演会は、品質月間の行事を兼ねて実施させていただくものです。安全キャラバンの趣旨につきましては後ほどご紹介いただけると思いますが、2000年に第1回が開催されてから今回が実に140回目ということです。当発電所におきましては、平成17年に第3回目の安全キャラバンを開催しており、今回は第4回目となります。今回の講演テーマは「常に問いかける姿勢と意識向上のための活動」ということで、ご講演をいただけることとなっています。本日の講演をヒューマンエラーの防止やトラブルの未然防止に役立てていただきたいと思います。また、講演が終わったら職場に持ち帰っていただき、講演内容を周知していただければと思います。」

とのご挨拶をいただきました。

 ご挨拶の後、(株)ジェック  取締役  越膳 哲哉 様から「常に問いかける姿勢と意識向上のための活動」と題してご講演を頂きました。

講演では、

◆人間はミスをする生き物である。我々は様々な状況の中で仕事(行動)をしており、行動が状況に影響を与え、状況も行動に影響を与える。人やモノから様々な知識や情報を学び(入力・記憶)、その知識や情報をもとに判断というフィルターを通して行動する。この判断というフィルターは、自分の中で当たり前に染みついてしまっている固定観念や思い込み、先入観というものに縛られていて、それをもとに我々は行動を選択している。このメカニズムの中で、入力ミス(外から情報を取り入れる時点で間違っている)、記憶ミス(倉庫に入っているものが間違っている)、判断ミス(読みが間違っている)、行動ミス(最終的な出力が間違っている)といった4つのミスが発生する。

◆このようなミスは、常に問いかける姿勢が損なわれるために発生することがある。常に問いかける姿勢を阻害するものとして、1つ目は、(本来)あるべき姿がない、もしくはあいまいということである。作業マニュアルや手順書にあいまいな部分が残っていた場合、そもそも目指すものがはっきりしないために「現状でいいや」という気持ちになりやすいのである。2つ目は、あるべき姿はあるが、それに対して納得がいっていない不納得の状態である。あるいは、不納得とまではいかなくても「なぜそうなっているのか」ということの理解が不十分な場合もある。3つ目は、あるべき姿を人に要求できない遠慮意識である。他人に対して問いかけなければならない時に、遠慮意識が働くと言うべきことが言えなくなる。4つ目は、あるべき姿が当たり前になって生まれる油断、慢心、気の緩みである。

◆ 常に問いかける姿勢に不可欠なのは、常に一段高いあるべき姿を共通目標にすることであり、自分ひとりだけではなく一緒に働く人たちの意識を共通目標に変えていくことが重要である。それから「4つのミス対策を行い続けること(手を打ち続けること)」も重要である。一回手を打って一旦は良くなったとしても、慣れてくればその慣れが次のミスを引き起こす可能性があるためである。

◆皆さんもあるべき姿の実現に向けて、周囲の人との信頼関係を構築し、人を動かす影響力ともいうべきリーダーシップを発揮してよりよい職場づくりを実践していただきたい。

との貴重なお話をいただきました。

講演会終了後のアンケートでは、

常に問いかける姿勢については、常日頃から意識して取組むようにしているが、この講演により更に意識向上するための糧としたい。参考になる点が多々ありました。

グループワークでは、沢山の人の考えややり方を聞くことが出来、とても参考になりました。あるべき姿を明確にし、それに基づいて常に自分にも他人にも問いかける姿勢を持ち続けたいです。

人はミスをするものだと思いますが、それを少なくするための自己防衛の方法、他の人のミスを少なくするよう心掛けることを理解することが出来ました。

常に問いかける姿勢というものが漠然としていたが、今回の講演で理解が深まった。職場に持ち帰って情報共有に努めたい。

などのご意見・ご感想をいただきました。

2.安全情報交換会

 安全情報交換会では、安全講演会と同じ「常に問いかける姿勢と意識向上のための活動」をテーマに、意見交換を行いました。

以上