活動状況

(株)グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンにて第138回安全キャラバンを実施

平成25年8月6日、神奈川県横須賀市にある(株)グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンにおいて、第138回安全キャラバンを実施し、安全講演会と安全情報交換会を行いました。

1.安全講演会

 (株)グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパンの社員の110名が出席されました。

 講演会の冒頭、保安管理部長の薦野 彰 様から、

「 8月8日が安全の日というのは皆さんご存じかと思います。これは、過去2回のウラン飛散を反省し、二度とこのようなことがないようにということを誓う日です。いつもは安全の日の行事を行っておりましたが、今回は原子力安全推進協会の関係者の皆様にご無理を申しまして、安全キャラバンを一緒に行いたいということで、安全週間と銘打って実施いたしました。そのメインの行事として、今日は安全講演会を行います。(株)社会安全研究所代表取締役の首藤先生をお招きし、「安全文化とは何だろうか?他分野に学ぶ安全文化の極意」ということで、1時間半の講演をお願いしております。講演後には質疑応答の時間を取ってあります。日頃皆さんも色々と考えていることがあるかと思いますので、是非活発なご質問をお願いしたいと思います。首藤先生のご経歴につきましては、お手元に配布しておりますので省略しますが、様々な政府関係の委員をされております。深い知見の中で多くのお話が聞けると思いますので、是非真剣に聞いていただきたいと思います。」

とのご挨拶をいただきました。

 ご挨拶の後、(株)社会安全研究所 代表取締役所長 首藤 由紀 様から「安全文化とは何だろうか? ~他分野に学ぶ安全文化の極意~」と題してご講演いただきました。

講演では

◆「安全文化」という概念が生まれる契機となったのは、チェルノブイリ原発事故である。この事故を受けて出された報告書(INSAG-4)では、安全文化の定義は「原子力の安全問題に、その重要性にふさわしい注意が必ず最優先で払われるようにするために、組織と個人が備えるべき統合された認識や気質、態度」とされている。
◆このチェルノブイリ原発事故に続き、スペースシャトル・チャレンジャー事故、地下鉄キングスクロス駅火災が発生し、その背景には「なせばなる」症候群(can do syndrome)、組織間のコミュニケーション不足等が存在していたことが指摘された。我が国では1999年に国内初の原子力災害であるJCO臨界事故が発生し、企業経営の中で原子力安全の観点が軽視されていたことが指摘された。この事故は、日本国内で安全文化が注目されて徐々に根付き始めるきっかけとなるものであった。また、2005年に発生した福知山線脱線事故では、組織の管理体制が事故の背景要因の一つであることが指摘された。
◆一方、各産業分野には、同業他社と比べて極めて高い安全成績を長期にわたって継続している企業・組織が存在する。そうした「高信頼性組織(HRO:High Reliability Organization)」といえる企業のうち、例えばある企業では、安全に関する「コア・バリュー」を個人の中にしっかりと浸透させ、ぜったいに犯してはならない10の原則や安全に関する作法(マナー)を社員全員が身につけている。また、他の企業では、気を抜いてしまいがちなダブルチェックでの確認を最低限にし、個々人が作業の節目でいろいろな観点でのチェックを行い、自分自身が責任を持って確認をするというSelf Inspectionという考え方が浸透している。その他、様々な工夫で安全性を高めている企業がある。
◆よく「経済性・生産性・効率などを優先したために安全性がないがしろにされた」という言い方をされるが、高信頼性組織においては、安全性は経済性・生産性・効率と決して相反するものではなく同じ方向を向いているものであり、安全という価値はもともと組織が持っている存在価値とイコールなのだと位置づけられている。このような組織に共通する特徴として挙げられるのは、安全性の追求が決して「特別な配慮」ではなく、極めて日常的なことがらとして「自然体」で取り組まれている点である。

との貴重なお話をいただきました。
その後、活発な質疑・応答が行われました。

講演会終了後のアンケートでは、

安全文化に関する興味ある話題を整理された形で提供され大変役立ちました。安全成積の高い組織では、安全と対立する概念として生産性や効率がとらえられていない、同じ方向のベクトルを持たせているという見方が新鮮でした。

入社してからずっと安全文化について考える機会があります。文化とは無意識にやっていることだと思うので、これからもずっと安全文化について考えていくことになると思います。他社の事例を知ることにより学ぶことがたくさんありました。

事例のお話をたくさん呼び込んで注意を維持しやすい興味深いお話でした。具体的な事例-良い例-悪い例-の紹介と背景の説明がとても良く、非常に役に立つ内容と思いました。講師の説明もわかりやすく聞きやすかった。

安全文化が定着している無事故企業は、無理せず“自然体”で安全対策を推進しているとの話が印象的でした。「守れるルールを造る安全活動」と「自然体で行える安全の優先」、そして「遊び心の大切さ」という3項目のキーワードの説明が、今後の職場の安全活動を推進するうえでとても参考になりました。

などのご意見・ご感想をいただきました。

2.安全情報交換会

 安全情報交換会では、(株)グローバル・ニュークリア・フュエル・ジャパン様からご要望のあった「手順書の改善について」をテーマに、取り組み等について意見交換を行いました。

以上