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放射線防護課題検討委員会 第4回議事概要

日時 平成26年5月27日(火) 14時30分~17時20分
場所 一般社団法人 原子力安全推進協会 三田ベルジュビル13F A会議室

出席者(順不同 敬称略)

主査 中村(東北大)
委員 島田(放医研)、伴(東京医療保健大)、上蓑(理研)、木名瀬(JAEA)、
林(電工会)、藤永(新金協)、吉田(電中研)、鈴木(東電)、中村(関電)、高橋(原燃)
事務局 仙波、岩井、石田(原安進)
説明者 林田(東電)

議題と主な議論

  1. 第3回議事録案
    委員から表現修正のコメントがあり、修正後最終版とすることで承認された。

  2. UNSCEAR 2013年報告書付属書Aの概要
    JANSIから標記報告書「福島事故による放射線被ばくのレベルと影響」概要について説明。なお、和文翻訳版は全員に配布。質疑では報告書作成に携わられた伴委員に補足的解説をしていただいた。
    本報告書は、国連科学委員会(UNSCEAR)が福島事故に関するデータを集約、整理、評価を行ったものである。
    事故直後における住民の行動や福島での食品摂取などで保守的な仮定が置かれ、過大評価となっている点など、評価における改善すべき課題について議論がなされた。
    UNSCEARでは、継続して関連データを集約し、数年ごとに改訂していくとのことであった。
    なお、東電から、本報告書における福島第一発電所作業員の内部被ばく評価に関する事実関係について補足説明があった。

  3. 福島第一発電所における放射線防護上の課題
    東電から、事故後の福島第一発電所における作業者の線量制限に関する課題について説明があった。具体的には、現在緊急時対応により、多くの作業者が100mSvを超え、厚労省の通達による線量限度の縛りにより復旧作業従事に影響が出ている。
    委員からは、緊急時や事故復旧時の線量限度に関するICRPおよびIAEAの考え方、生涯線量管理適用の可能性、問題点解決のための対応などについて意見があり、議論がなされ、対応を検討することにした。
    今後進展があれば、再度議論することとなった。

  4. 個人線量計と実効線量の関係
    JANSIから、原子力学会放射線工学部会線量概念グループに参加しとりまとめた内容について説明を行った。福島において公衆向け個人線量計の装着部位による測定値の差異について課題があり、シミュレーションによる評価の必要性などが議論された。

  5. その他(放射線防護課題検討委員会予定)
    JANSIから、同委員会の今後の計画概要について説明を行った。

以上