活動実績等

運転責任者諮問委員会 第15回議事要旨

日時 令和2年7月20日(木) 13時20分 ~ 15時30分
場所 原子力安全推進協会 オンライン会議

出席者(敬称略 順不同)

委員 木村委員長,森本委員,市瀨委員,吉川委員
原安進 平岡人材育成部長
事務局 坂元祐二GL,高恭彦,神孝喜,関口健夫

議題

  1. 会議定足数の確認,議事次第と配布資料の確認
  2. 平岡部長挨拶
  3. 前回議事録の確認
  4. 令和元年度 運転責任者判定業務実施状況について(通常運責及び1F運責)
  5. オンラインによる令和2年度 第1回運転責任者判定試験について
  6. その他 (運転管理関係活動報告について)
    • 実機体感研修実績
    • パフォーマンス向上訓練の実績について
    • 中堅層運転員の情報交換会 速報
    • アフターコロナ…今後の活動の方向性について

議事概要

  1. 会議定足数の確認,議事次第と配布資料の確認
    事務局より,委員全員が出席しており会議定足数を満たしているため,委員会が成立していることを報告した。その後,配布資料を確認した。

  2. 平岡人材育成部長挨拶(要旨)
    本日は,お忙しいなか,諮問委員会出席ありがとうございます。新型コロナの影響で従来の開催時期に開くことができず,こうしたオンラインという形での会議になり,ご不便なところもあるかとは思いますが,よろしくお願いします。
    本日は,昨年度の判定実績と今年度第1回のwebによる運転責任者判定の実績についてご報告させていただきます。
    公平,公正性の観点からのご意見,アフターコロナとしてのニューノーマルを意識した対策等についても,ご意見をいただければと思います。
    本日,頂いたご意見につきましては,制度,運用へ反映してまいります。
    それでは,ご審議,よろしくお願いします。

    (以降,委員長の指示によりも事務局にて議事進行を実施)
  3. 前回の議事録確認
    「第14回運転責任者諮問委員会議事録」について,確認いただいた。

  4. 令和元年度 運転責任者判定業務実施状況について
    事務局より「令和元年度運転責任者判定業務実施状況」について報告し,判定業務について,「独立性,公平性並びに公正性」が担保されている旨の判断をいただいた。
    尚,トピックスとしては以下の通り。
    ⅰ)通常運責の令和元年度は,不合格者が6名と昨年の5名に続き,比較的に多い状況であった。
     また,更新条件不成立により運転責任者の資格喪失,PWRの平均点の低下(不合格者の増加)等も見られたことから,CNO会議にて状況報告と個人だけでなく会社としての受験環境の整備等が必要であった旨を説明した。
     1Fについては,法令改正により,今年度からJANSIでの運転責任者判定の必要性がなくなった旨,説明した。
     【主な意見】
    • 筆記試験の最近の傾向として,数年前は,PWRの点数が上昇傾向を継続していたが,何故,今回低下している理由は分析しているのか?
      ⇒再起動に伴う業務量が落ち着いてきたことや,点数低下傾向時に電力窓口に懸念事項としてお知らせしたことが上昇に繋がってきていたが平均点の低下,点数の伸びが見られないことから,受験に対する意識改革(個人だけでなく,事業所も含めて)の必要性を事業者に周知した。
    • 過去の運転員と比べて全体的にlevelが落ちてきていることはないか,学生たちを見ていると世代による違いが見られるが,運転責任者受験者は,そういう状況にないか?
      ⇒世代の違いというよりは,再起動できない期間が長すぎることで,プラント運転に対する感受性が落ち,思考の視野の広がり方が狭くなっている方が大きいのではと感じている。
    • 諮問委員会の立場から,公平性,公正性についての確認が必要と考えており,受験生と試験委員(電力)において,公平性,公正性が保たれていることを確認したい。
      ⇒受験生のいない電力から,委員を選定することで,ご懸念の内容を担保している。
      今回は,令和元年第1回試験時の委員構成と受験生の構成を説明し,了解を得ることができた。
    ⅱ)1Fの運転責任者を運転管理責任者とすること,東京電力の社内認定制度とすることは,どこが認めたものなのか? 廃炉は,全てこのような対応になるのか?
    ⇒法令も改正されており,原子力規制庁と東京電力において調整した結果となっている。
    廃炉と特定原子力施設は,まったく別物であり,特定原子力施設は,燃料が取り出せないことから,この対応となっている。廃炉プラントは,燃料が取り出せるので対応が別である。

  5. オンラインによる運転責任者判定試験の実施について
    オンラインで実施した令和元年度第1回について,準備から実施について説明した。
    【主な意見】
    • NRAは,実施状況について確認したのか?
      ⇒発電所で実施される安全活動として,以下について確認された。
      ・試験問題の開封時期
      ・試験会場の音漏れ
      ・試験立会者,立ち合い責任者に対するインタビュー
    • 業務量としては,どうだったのか?
      今後は,オンラインとなるのか?
      ⇒第1回は,実施場所をJANSI,BTCと変更し,最終的に4/22のNRA面談において,オンラインで実施することになり,バタバタと準備したことから,業務量的には,3倍くらいかかったと判断している。今回は,早めに結論を出したが,大阪会場での実施をメインと考えていたことから,約2倍の作業量である。
      ⇒先生方の意見は,口答試験も講習も対面ライブがベストとの意見であることから,コロナ収束後は,対面に戻す予定である。

  6. その他 (運転管理関係活動報告について)
    以下について説明を実施
    ・不適合について
    ・ROP検査の対応について
    ・実機体感研修実績
    ・パフォーマンス向上訓練の実績について
    ・アフターコロナ…今後の活動の方向性について
     (中堅層運転員の情報交換会 速報)
    ⅰ)試験問題に係る不適合報告については,以下のご意見をいただいた。
     大学入試問題については,問題作成担当と回答担当が決まっている。JANSIにおいても,出題前に一度解く体制としたらどうだ?
     ⇒今回は,システムによる対策も講じていることから,回答する担当の設定については,状況を確認し対応していくこととする。
    ⅱ)講習レポートの送付ミスについて
    • 原本を送付する,対策としていることから,特にコメントはなかった。
    ⅲ)ROP検査対応について
     JANSIは,非規制機関であること及びNRA要求データは,電力が保持していることから,基本的に直接対応することはなく,必要に応じて電力の補佐を務める程度である旨を説明
     ⇒特に意見なし。
    ⅳ)実機体感研修について
     昨年は,11回の研修計画を展開したが,コロナの影響により,年度末の2回は,自粛しできなかった旨を報告。また,今年度については,長期派遣が前年度から引き続き対応している状況である。
     ⇒特に意見なし。
    ⅴ)パフォーマンス向上訓練の実績について
     当初計画通り,1回/直/年のパフォーマンス向上訓練計146回を実施することができた。併せて,ベンチマークも実施できたが,コロナの影響で年度末に一部ベンチマークを実施することができなかった。
     ⇒特に意見なし。
    ⅵ)アフターコロナの対応について 今後の活動の方向性について
     令和2年度も以下の重点実施項目を展開していくが,基本的にオンライン化できるものは,順次,実績を作っていくこととする。
    • 法令,保安規定,設備変更等の確実且つ速やかな試験問題への反映。
    • 試験問題バンクの整備・拡充。
    • 発電所訪問及び集中型の運転責任者合格証保有者とのコミュニケーション活動。
       ☆発電所訪問のコミュニケーション活動は年3箇所程度実施(計画)。
       ☆集合型コミュニケーション活動は,本年度も福島県いわき市で1回計画。この活動には諮問委員にも参加していただきたい。
    • 再起動に係る運転員の技術力向上対策の推進。
    • TCP(専門分野ごとの発電所等からの問い合わせ窓口)の運用。
    • 重要課題AFIに対する支援。
       ☆パフォーマンス向上訓練,検討会議の展開

以上