活動実績等

(株)ジェー・シー・オー/住友金属鉱山(株)にて第139回安全キャラバンを実施

 平成25年10月11日、茨城県東海村にある(株)ジェー・シー・オー/住友金属鉱山(株)において、第139回安全キャラバンを実施いたしました。

1.ワークショップ

 (株)ジェー・シー・オー/住友金属鉱山(株)社員、協力会社職員の31名が出席されました。

 ワークショップの冒頭、住友金属鉱山(株) 技術センター センター長 林 桂一 様、(株)ジェー・シー・オー 代表取締役社長 桐嶋 健二 様に ご挨拶をいただきました。

住友金属鉱山(株) 技術センター センター長 林 桂一 様

「住友金属鉱山の林です。 我々は今、試験を終えた研究設備の解体・撤去を行っているところでございます。 世間一般で言うと、壊すという語感から後ろ向きのようですが、ある意味では、環境、地域にとっては、採掘場を処分していくという前向きな方向に捉えていただくチャンスだと思っています。 そういう意味では我々は、しっかり前を向いて進むことができると思っています。 こうした状況でもありますので限られた現在の人材と体制のもとで、我々はいかにしっかり安全にやっていくか、安全を守るということがいかに大切かということを徹底して作業にあたっております。 今日の安全キャラバンも、プログラムの内容は安全を目指す上でも非常に期待できるものだと思っておりますので、みなさんしっかり、自分の身に付くように講習を受けていただきたいと思います。 よろしくお願いいたします。」

(株)ジェー・シー・オー 代表取締役社長 桐嶋 健二 様

「『ご安全に』 (株)ジェー・シー・オーの桐嶋です。 講師であります越膳先生、JANSI事務局のみなさま、遠いところをありがとうございます。 本日はよろしくお願いいたします。 安全キャラバンということで、本日参加していただいている社員のみなさん、一日がかりの行事になるかと思いますが、貴重な時間ですので、積極的に参加していただいて安全に関して何か得るものがあるように、よろしくお願いいたします。 JANSI様の当方へのご訪問というのは、昨年のピアレビューに続きまして、2年連続ということでございますが、安全キャラバンということでは久しぶりの開催になります。 当社についてですが、事故後14年が経過したところで引き続き施設の維持管理と低レベル放射性廃棄物の保管管理を主業務としており、安全第一ということを遵守し、これに気をつけて作業をしています。 現在はこれらの管理業務がルーティン化して一段落した状態になっておりますので、今後は今まで使ってきた旧加工施設の管理、これらをなるべく解体して負荷を減らしていく段階になってきたと考えています。 住友金属鉱山の方では、すでに解体に入っておりますが、我々も近々解体モードに入っていくところです。 これまでの経験でも、住民理解を得るには事故で我々が失った信頼を回復することが重要であるということを痛感いたしました。 そして住民の信頼を回復するためには、安全を積み重ねなくてはいけないということが分かりました。 本日の安全キャラバンを安全確保の一方策として積極的に活用したいと思っております。 特に、普段私たちは社内的な安全活動にとどまっておりますので、このような外部の方との交流というのは、非常に刺激になって有意義な活動であると考えています。 本日は長い時間になりますが、よろしくお願いいたします。」

 ご挨拶の後、株式会社ジェック 取締役 越膳 哲哉 様から「コミュニケーションスキルの向上」と題してワークショップを実施いたしました。

ワークショップの内容

◆人と人とのコミュニケーションでの、伝えたつもり、聞いたつもり、理解したつもり、という「つもり」のところで、トラブルが起こったり、ミスが発生したりということが多々あります。

◆コミュニケーションは単純に分ければ「聞く」と「伝える」です。人と人がコミュニケーションする中で、人に対するものの言い方や話の聞き方、指示の出し方には知らず知らずに私たちの固定観念や思い込みが影響を与えています。まずは自分の固定観念を知ることから始めようと思います。

◆コミュニケーションをシンプルに定義すると、「情報の伝達」と「感情の交流」です。単に伝えるだけではなく行動の変化が起きること、というのが情報伝達。また良好な人間関係を築いてよりよい人生を生きていくため必要なのが感情の交流です。

◆また、コミュニケーションする上で影響するのが、態度・表情・言葉遣いです。人間は感情の動物なのでほんの一瞬の小さな行き違いや思い違いが起こると厚いフィルターができ、どんなに相手が正しいことを言っていても、伝わる割合がぐっと下がります。正しく伝えるコミュニケーション力を向上するには、態度・表情・言葉遣いなどに工夫する必要があるのです。

コミュニケーション力のトレーニング

ほめる技術……人に対し関心を持っていないと変化に気づきません。その変化の気づきが「ほめる」です。ほめる時は、努力して得たものをほめる、証拠を示す、集団の当たり前を下げない、お世辞を言わない、というものです。良好な人間関係を築くためには、周囲から言われることも大切なコミュニケーション技術のひとつです。

聞く技術……ただ聞くだけでなく話しやすいような聞き方をすることです。話す言葉の奥には様々な感情や情報が隠れていますので、言葉だけでなく思いや事情も耳を立ててください。「傾聴の4原則」は、うなずき・相づち、目つき、質問、共感です。この4点に気をつけるだけで聞く技術は格段に向上します。

注意する・叱る……初めはやさしく、だんだん厳しく、成果が出るまであきらめない、が基本です。始めはアドバイス、改善されなければ説明して理解させる注意、それでもダメな時、感情に対してビクッとさせるのが「叱る」です。叱る際は、行為を短く叱るのがポイントです。

 最後に、「今日のセミナーから、ひとつで結構です。何かひとつでかまいません。この点に気をつけていこう、行動に変えていこうというものを、ひとつだけ見つけていただいて、そこを徹底していただければと思います。」とのお話がありました。

ワークショップ終了後のアンケートでは、

講師の話術、進め方が優れていて、大変良く理解できた。このようなワークをはさみながら、またクイズをはさみながらの講演は大変理解を促進することに役だった。また、内容についても今後、社内外で活用できる内容になっていて大変良かった。

話の内容が興味を引くものであって、退屈せず受講することができた。自分に足りないコミュニケーション能力を複数項目確認することができた。全ては実践できないので、ほめることを気にして行きたいと思う。

コミュニケーションスキルの向上が重要であることが理解できた。今後、職場のモチベーション向上のため、本日学んだことを実践して行きたい。

などのご意見・ご感想をいただきました。

以上