活動実績等

運転責任者運営委員会 第22回 議事概要

日時 平成28年10月14日(金) 13時30分 ~ 16時30分
場所 原子力安全推進協会 第5会議室

出席者(敬称略 順不同)

委員 北村正晴(テムス研究所),月川哲雄(グローバルテクノ) ,後藤好美(BTC),
小松泰樹(NTC),熊谷征則 (電事連:尾野昌之代理),
島田裕一(JANSI:矢森洋一代理)
事務局 原安進 中川敦之,坂元祐二,小暮雄三,遠藤英由,荒田豊志,西端利和,千葉修

議題

  1. 前回議事録の確認(報告)
  2. 原子力安全推進協会における組織改正に伴う規約の改訂(報告)
  3. 平成28年度上期運転責任者筆記/口答試験の結果について(報告)
    ・通常運責/1F運責
  4. 1Fの組織改編(水処理運営部に当直)に伴う対応について(審議)
  5. 1F筆記ニ項の○×問題の運用について(報告)
  6. 発電所訪問による運転責任者合格証保有者とのコミュニケーションの実施について(報告)
  7. 問題バンク最新改訂日の管理他について(報告)
  8. 問題バンクの整理について(報告)
  9. B-ハ-3-2(19)見直しについて(報告)
  10. シミュレータ訓練機関審査結果について(NTC) (報告)

議事

  1. 定足数の確認
    定足数を満足し,運営委員会が成立することを確認した。

  2. 前回議事録の確認
    前回議事録が了承された。

  3. 原子力安全推進協会における組織改正に伴う規約の改訂
    事務局より説明し内容について確認された。

  4. 平成28年度上期運転責任者筆記/口答試験の結果
    a.通常運責
     事務局より説明し内容について確認された。
     [主な意見]
    1)通常運転責任者
    [主な意見]
    • 21頁の「平成28年度上期筆記/口答試験結果」では平成27年度平均点と比較しBWRPWR及び全体で点数が低下している。その中でもニ項の点数低下が大きいがどのような理由が考えられるか。
      ⇒二項の試験については平成27年度第4回より試験委員所見の配点を変更したことによりきめ細かな採点ができたことと更問いの配点の考え方を明確にしたことによるものが大きいと考えている。BWRとPWRでの差(BWRの点数が低い)はBWRの受験者が比較的年齢が若く経験値の少なさが試験委員とのコミュニケーションがとれない点が原因ではないかと考えている。
    • 口答試験を担当したが「試験委員所見」の配点変更は問題の理解能力や説明能力回答姿勢がより良く判断できるようになった。
      ⇒1回目で不合格となった受験者は2回目では高い点数で合格している。所内リハーサルでしっかりと準備をしたものと推察される。
    • 24頁の「平成28年度上期結果の考察」においてPWRの平均点がBWRの平均点より低い傾向との説明があったが39頁の「サイト別点数」との相関はあるのか。
      ⇒まだデータ数が少なく統計的に相関を判断できる状況にない。
    • 28頁の「運転実技試験と筆記/口答試験得点分布」では受験者全員が合格点をクリアしているように見えるが1名不合格者がいたことが分からない。
      ⇒グラフ-7は筆記/口答試験の得点(合計点)を記載している。よって口答試験で不合格になっても筆記試験の得点が高かったため合格点を上回ったようになった。グラフ-7に1名が口答試験で不合格であったことが分かるように注釈を記載する。
    • 試験結果の考察は全受験者の全誤解答総数をもとにおこなっている(これはこれで良い)が今後は全出題問題や公表問題に対しての誤解答率といった別の観点からの考察も加えたらいいと思う。
      ⇒拝承。ご指摘の観点からの考察について次回より検討していく。

    b.1F運責
    事務局より説明し内容について確認された。
    [主な意見]
    • 筆記ニ項等の受験者に対する試験委員の意見は事業者にフィードバックしているのか。
      ⇒試験結果とともに電力に伝えている。
    • 「危機(リスク)」という記載があるが「危機=リスク」ではないので表現を考えること。
      ⇒拝承。
    • 確認事項として筆記ニ項では大きなリスク(臨界水素爆発等)を回答として求めたが日常の小さなリスク(安全通路の確保等)の回答が多かったとのことであるが出題のねらいは理解できるが受験者は現状の1F現場での身近なリスクを回答したのではないか。
      ⇒ご意見のとおり,1Fの環境も日々,変わっており,炉心冷却そのものは,安定しており身近なリスクという観点では,汚染水の処理等に意識が行きがちになっているものと思います。
    • 筆記試験出題方法に係る,試験問題委員会からのコメントを紹介する。
      ・筆記試験での半数以上間違った問題に対して誤選択肢に正解ともとれる語句があったので出題する場合はあきらかな誤選択肢(語句)となるようにすること。
      ・筆記ニ項では問題の分かり易さと受験者の思いを正しく引き出す工夫として「あなたが重要と考える事項を記述して下さい」と出題としていたが「あなたが考える・・・」となると全て正解となってしまうので出題問題文について検討すること。
      ⇒特に安全文化は会社としてのトップの考え方幹部の指示発電所の方針現場での捉え方まで幅広いスキームがありいろいろな考えがあるので難しいと思うが検討して下さい。

  5. 1Fの組織改編(水処理運営部に当直)に伴う対応について
    事務局より説明し内容について確認された。
    • 資料(57頁)内容の誤記訂正。
      ・本日の委員会は「試験問題委員会」ではなく「運営委員会」である。
      ・本議題は「確認」ではなく「審議」である。

  6. 1F筆記ニ項の○×問題の運用について
    事務局より説明し内容について確認された。
    • 資料の内容は試験問題委員会で説明したものであるが試験問題委員より,○×問題の形式では50%の確率で正解となるので穴埋めや選択式の問題とするよう意見が出されたので再検討を開始したところである。また,試験問題形式の変更理由にある,採点時間の短縮では変更理由にならない,もっと,説得性のある変更理由を整理する旨,指摘をいただいた。
      ⇒問題形式の変更は可能であると判断できるが変更する理由を明確にしておくこと。(試験問題委員と同様に,単に採点時間の短縮では変更理由にならない。現状よりも幅広い観点から問うために選択式問題等を加えることにするといったような説明できる理由が必要である)
    • 検討結果につては試験問題委員会の審議等を経た後報告していく。

  7. 発電所訪問による運転責任者合格証保有者とのコミュニケーションの実施について
    事務局より説明し内容について確認された。
    • 発電所でのコミュニケーションにおいては今年度(H28.8)から「統督の講習講師の参加」を開始した。原電「敦賀」では小林講師に参加していただき,運転責任者としての覚悟の持ち方等,幅広い観点でのコミュニケーションができたと判断している。尚,次回,東電HD「福島第2」では小林講師八木講師の参加を予定している。
    • 最近実施したサイトの状況について説明したが今回報告のメインは,コミュニケーション活動の成果物である,実機プラントの体験研修[資料22-6-3の「泊発電所運転員他の運転プラント(九州川内発電所)実機体験研修」(H28.6実施)]と考えている。参加した,若手運転員からは運転プラントの現場体感ができたことや再稼働への心構えができ非常に有意義な経験であったとの感想があった。今後は再稼働した四国電力伊方発電所での受け入れについて検討を開始している。
    • 技術論としては大切であり良いことだと思う。一方で運転責任者の理想像と実態とのギャップを改善するというJANSI全体の活動として見た場合はどうなのか。
      ⇒運責判定のコミュニケーション活動では運転責任者の現場状況(意見)を確認している。ピアレビューグループではWANO.PO&Cを基準に発電所ピアレビューをおこなっている。それぞれがJANSI全体の活動となっていると考えている。
    • ピアレビューとコミュニケーション活動が合致していることが望ましいと考える。
    • 運転責任者の理想像(リーダー像)は一律にひとつに限定できない様々なタイプがあるのでギャップを改善することは難しい面があるがパフォーマンスが達成されれば良い。

  8. 問題バンク最新改訂日の管理他について
    事務局より説明し内容について確認された。

  9. 問題バンクの整理について
    事務局より説明し内容について確認された。
    • 削減する際に観点,理由を明確にすること。どんな観点があるのか。
      ⇒同種問題が多いもの内容が簡単なもの,数学的に回答が分かってしまうもの等がある。
    • 問題数が多くてもあるだけ全てやってしまう気持も解るが,本質的には問題数で勉強量が変わるわけではないはず。問題数は多くても少なくても考え方は色々あるので,単純に答えを出さないこと。問題数の基準に対しての単なる数合わせにならないようにすること。問題の数,種類ではなく,基本をしっかり理解していれば,どんな問題でも対応できるような勉強が重要と考えるが,問題数の基準は必要と考える。問題数が多いとレビューが大変なのもわかる。

  10. B-ハ-3-2(19)見直しについて
    事務局より説明し内容について確認された。

  11. シミュレータ訓練機関(NTC)審査結果について
    事務局より説明し内容について確認された。
    • 資料にはJEAC-4804に基づく内容での審査となっているがJEAC-4805「原子力発電所運転責任者の判定に係るシミュレータ規程」に基づく内容での審査もおこなっているので追記する。

以上